2015/02/24

3月上旬に発売が迫っているKRAKENとGOLYATですが、この期に及んで容器が決定していないと言う慌ただしい状況のBOREDです。
実はBOREDで毎回使用しているスポイト付のPET容器を当初は使用想定していたのですが、ここまでの超低粘度オイルとなると何かと問題が出て来まして。
その問題とはスポイト付キャップを本気で締めないとオイルが漏れてくる場合が確認されました。容器側の製品誤差レベルなので全ての容器が漏れる訳ではないのですが、逆にすれが厄介でその事を充填前に確認する方法が見つかりません。更に重要な事として実際に注油し難い事が判明、これは決定的な打撃です。あまりにも超低粘度過ぎてスポイトで吸い込み過ぎてしまい、注油が非常に困難となってしまいます。
そこで初めてジャンルを問わず低粘度オイルを発売している各社がなぜ点眼容器を使用しているのか理解出来ました。
と言う事で現在点眼容器への事前変更を行うべく業者を当たっている最中なのですが、まぁ中々最適な容器が見つかりません。と困っていた矢先に他ジャンルで良い容器を発見し取り扱いメーカーへ連絡したところ、大変有り難い事に卸し対応していただける事になりました。しかもPET素材にセキュリティとチャイルドロック機能付きなのでもう希望通りです。
ちなみにBORED METHODとしての現ラインナップに使用しているスポイト付容器は円柱タイプとなっています。これは従来使用してきた角形の容器とはネジ部の口径とネジ山の規格が違います。恐らく今回の漏れはそれが原因だろうと言う事でした。ついでに従来の角形容器は現在では使用せず、別注などでの使用のみとしましたので今回は使用する事が出来ません。
常日頃からこんなにも粘度抵抗や流動性能を気にする事で超低粘度化させていくなら、いっその事ドライ潤滑にも挑戦してみようかと思いましたが、一秒で即却下。その理由は単純明快、自転車のチェーン以外では他のどの業界でもどの金属でもドライを主流として潤滑している所なんてありません。せいぜい金型製作時の離型剤程度じゃないでしょうか。まぁこれは潤滑用途ではないですし、所詮はシリコンやフッソなのでやはり金属を確実に潤滑や保護するのはオイルの役割だと言う事です。
さて話を元に戻しますが、先日納品しましたBORED DEALERのDECADEWORKS別注オイルB-10SLは従来の角形容器を使用していますが、これはもう過去のBORED製品で10年近く採用して来ましたのでオイル漏れする事はありません。
と言う事で容器が決まらないとデカールが発注出来ないと言う負の連鎖中でテンパっています。この数日は付きっきりになりそうです。
それにしてもBORED史上で間違いなく最強の超低粘度オイルとなったKRAKEN、そしてLIGHT DUTYよりも若干低粘度となるGOLYAT。流石にミニチュアベアリングを想定したがけの事はあり凄まじい粘度です。サッパリとした油っぽさながら化学的にも物理的にも最小の粘度抵抗を維持しながら強固に油膜が吸着している。新たに採用する点眼容器と共に是非お試しいただければと思います。