2015/03/13

BORED METHODのラインナップ中で唯一特殊な存在となるRUSH COATの基本的な内容についてお伝え致します。
まず、このRUSH COATはオイルでも無く添加剤でも無い特殊な成分となります。合成炭化水素油と言う正式名称ではありますが簡単に言うと揮発性溶剤が主成分です。
なので非常にゆっくりと揮発して行きますが、元々潤滑性を持った特性と静電気を寄せ付けない特性を持ち合わせており浸透溶解力にも優れています。
そこでBORED METHOD製品各種に配合しているオリジナルの特殊皮膜生成添加剤を配合し、このRUSH COATの主成分が完全揮発した後にも上記の特殊皮膜生成添加剤だけが残り金属面に極薄い皮膜を生成すると言うメタルトリートメント効果を持つ製品です。
ではなぜ速乾性の主成分ではないのかと言うと、速乾性の場合は単純に揮発力も大きい為にキャップを閉め忘れただけで無くなってしまうからです。それに揮発性が大きいと言う事は引火性も激しいと言う事になりますので、日常での管理や安全を考慮し遅乾性の主成分を選択しています。
また、遅乾性の目安としてチェーンなどに使用した場合、完全揮発するまでに数日を要します。もちろん気温や季節の影響が大きいので一概には言えませんが、あくまでも目安としてその位ゆっくりと揮発します。そのゆっくりと揮発して行く過程が最も大切で、使用した箇所へ確実に浸透し皮膜を完璧に生成する事が出来ます。
その事からBORED METHODオイル各種を注油する前に予めこのRUSH COATを使用し、数日後にBORED METHODオイルのいずれかをご使用いただく事で更なる効果が現れ易くなると言う事です。
静電気を寄せ付けないと言う特性もありますので、完全揮発後でも埃や砂などが付着し難くなる事も用途としては有効だと思います。
また、基本的には揮発性溶剤となりますので、希釈にも使用する事が可能です。ただし、希釈した場合は上記の様に数日程度で揮発してしまう為に短期間において有効であり、長期的には余り意味がありません。BORED METHODオイルをより低粘度に希釈したい場合は先日発売しましたKRAKENと混合する事で非常に効果的に粘度を下げる事が可能です。感覚的にKRAKENはRUSH COATとほぼ同等となる驚異的な超低粘度となります。
最後にRUSH COATご使用時の注意点として、BORED STOREの製品欄にも米印を付けて記載しています様に、希釈性溶剤となりますのでゴムやプラスティックを侵す場合があります。シールドベアリングのゴムシールやブレーキピポッドのワッシャー、または塗装面など金属では無いパーツは少なからず侵されてしまいますのでご注意下さい。シリコン系の皮膜やアクリル系の塗装などはまず侵されてしまうと思います。
ま、金属にしか効果は認められませんとも記載していますので、塗装を含めたコーティングなどに使用される事はないと思いますが念のため再度お知らせしておきます。
ついでに別件となりますが、昨日もお知らせしました通り13日の金曜日から土日の定休日を挟んだ16日の月曜日までは確定申告につき休業扱いとなります。メール確認や出荷作業は極力行いますので何卒ご了承下さい。