2020/10/05

BOREDのMETHODオイルを含めたベースオイルの種類や違いを分かり易く説明したいと思います。
先ず前提として食品や化粧品では無いホビー用オイルを含む工業用オイル全般とは、主成分のベースオイルと副成分の各種添加剤を配合した物から出来ています。
そのベースオイルは大きく分けて4種類が一般的で、一つ目は鉱物油やミネラルオイルと呼ばれる物、二つ目は合成油やPAO等と呼ばれる物、三つ目は化学合成油やシンセティックオイルと呼ばれる物、四つ目は上記の所謂オイルとは異なるシリコーンオイル等。
取り敢えず今回は特殊な四つ目を省いた一つ目から三つ目迄で説明します。
オイルのグレードとして品質や性能において一番安価な物が一つ目の鉱物油で、逆に一番高価な物が三つ目の化学合成油となり、二つ目の合成油が中間と言う位置付けです。
つまり簡単に例えると鉱物油は外国産米、合成油は日本産標準米、化学合成油は日本産高級米と言った感じです。
METHODでは全てのオイル製品において日本産標準米と日本産高級米を使用し、製品によってはこの両方を適正な割合でブレンドしていると言う事で、安価で不純物が多く品質や産地が曖昧な外国産米は一切使用していないと言う事です。
と言う例えであると分かり易いかと思いますが、実際に外国産米とは上手い例えであって、鉱物油は文字通り地面から掘り出した原油を精製して作られるオイルなので、鉱物油の主な種類となるパラフィン系とナフテン系では原産地が異なります。
つまり原産地が異なると言う事は成分が異なると言う事で、同じく不純物の量も様々で一定ではありません。
日本とは真逆のブラジルでは地面の地中深くの状況が異なると言うとイメージし易いかと思います。
精製技術が進んでも元は自然から得た材料である為に品質に不安定な要素が多くなってしまうのが鉱物油であり、これを解決する為に材料に手を加え人工的に安定化させ品質や性能を向上させた物が合成油です。
そして化学合成油とはこの合成油では対応し切れない更なる油膜強度や対応温度を追求した物として、完全に化学的に作られたオイルとして最高レベルの物を示します。
さて、これらオイルのベースを上記の様に米で例えましたが、ではこれらの米を炊く際に使用する水には何を使うのか?
この水に該当する物が各種添加剤となります。
水道水なのか?ミネラルウォーターなのか?更に調味料を入れるのか?出汁を入れるのか?これらにより出来上がる製品の目的を味付ける事が出来ると言う訳です。
METHODオイルもグリスも何処かの業者へ丸投げ依頼したOEM製品では無く全てはBOREDオリジナルの設計による物となりますが、ベースオイルの生産自体は提携業者の工場で生産されており、ベースオイル1種類につき200L単位で生産する契約となっています。
それを年に6回として隔月の奇数月に分散させて生産し各製品に使用していますので、現時点ではべースオイルが5種類となり、これらの組み合わせと先に述べた各種添加剤の配合により現在のMETHODオイル7製品に展開されています。