2020/08/03


この8月中に発売を予定している新しいオイルですが、今年は梅雨が長かった事もありフィールドテストでの最終確認を行うデータが不足しています。
今週はなんとか平日の夜にでも時間を作ってテストを行い、また来週の平日もと言う具合にテストを重ねる必要がありますが、最近はまた週末にフルタイムで釣行するタイミングを失っているので、後はお取り使いDEALERへ依頼したインプレの結果も参考にしてデータを得られたらと思っています。
今回のオイルはフィッシングユースにおいては主に通称ワンウェイと言われるカム構造を持ち合わせたローラーベアリング部に推奨する物ですが、KRAKENやGOLYATよりもワンランク粘度を高めながらもLIGHT DUTYよりは粘度が低めと言う絶妙な粘度で設定しています。
では例えばKRAKENとLIGHT DUTYを混合カスタムして新しいオイルに近い粘度を得る事も出来るのですが、粘性としては全くの別物となりますので簡単に言うと「ヌルッ」や「ネバッ」を極力排除したサッパリとした感触のオイルとなっています。
フルエステルらしいサッパリさに極圧添加剤と防錆添加剤のみを高配合した物ではありますが、ターゲットにしたMILL SPECの数値データを全て上回る驚異的な性能を発揮しています。
よく巷ではワンウェイのオイルやグリスには極圧添加剤は使用しない方がベストとのデマが横行しています。
デマと言うかこの場合の極圧添加剤とは固形の事を示し、PTFEやテフロンなどの所謂フッ素樹脂をはじめモリブデンやチタンなど固形物質を頼りに摩擦を低減させる効果の物を指していて、有機物や液状化させた極圧添加剤においてはむしろ必ず配合するべき成分となります。
ワンウェイとは言え常にリールハンドルを駆動させる部分に配置されているニードルベアリングなので、根本的に焼き付きが起きてしまっては全く意味がありませんが、粘弾性や高粘度なオイルにおいてはその粘性によりニードルベアリングがカムから離れなくなってしまいトラブルの原因となっています。
一応ワンウェイを製造しているベアリングメーカーでも確認したところ、メーカー推奨とされているオイルにも当然ながら極圧添加剤が配合されていましたので念の為。
また、このサッパリとした粘性を活用したサイクルユースにおいては、特にディレイラーの関節部やブレーキ及びシフトレバーの関節部には非常にレスポンスの良い感触が得られると思います。
同じフルエステルのLIGHT DUTYよりもワンランク低粘度ながら、LIGHT DUTYを上回る低揮発性となっている為、かなりシビアな使い別けにも対応する事が出来るでしょう。
もちろんオーバースペックな性能は他のMETHODオイルと同様となりますので、引き続き発売の詳細まで今暫くお待ち頂ければと思います。