生産した側のコンセプトとしては回転の妨げとなる粘度抵抗を極力少なくしたグリスながら油膜が安易に飛び散ったり流れ出したりしない特性を維持する事。相反するテーマですが今回は特に事前サンプル製作時から納得出来る材料を見付け出していたので狙い通りのグリスに仕上げる事が出来ました。
このTHE BLACKは一般的な黒いグリスに使用されている固形添加物のモリブデンは一切使用していません。あくまでも特殊な染料を使用したBORED METHODオリジナルの調色で表現しています。
もちろん見た目のインパクト同様の超低粘度グリスでありながら特にあらゆるベアリングに有効な成分を配合し、極圧性及び減摩性を重点的に意識した流動性に優れたチューニングに最適のグリスとなっています。
さて、そんな瞬殺だったTHE BLACKですが、25LASとも相談し若干ながら追加生産を行う事となりました。前回数量限定としていましたがリクエストを多くいただいた結果、若干数の追加生産となりますのでこの数日は25LASのONLINE STOREをチェックしていて下さい。
また、近日告知出来ると思いますが現在も別注生産として2社とのオイル生産を進行しています。こちらもそれぞれ各社のコンセプトに合わせたテーマに沿ってBORED METHODのスキルを応用した内容となっていますので、間違い無く市販の同価格帯オイルよりも高性能と自負しています。
一言で高性能と唄っていますが、BORED METHODが以前から提唱し続けているポリシーは別注生産と言えども崩していません。
BORED METHODが提唱しているオイルに求める物とは、金属に対し油分が化学的にも物理的にも長期的に存在し続ける油膜性と、あらゆる荷重、衝撃、摩擦を低減させる目的となる極圧減摩性。これらの相乗効果により金属を焼き付きなどから保護しタフな油膜を存在させる事が最大の目的となります。
業界のトレンドに流される事無く、最高最良の材料を数多くの材料から選択し、場合によっては特注生産した材料を用いて多くのテストやサンプリングを繰り返し生産されています。これが高性能と唄っている所以となります。
テフロン、チタン、モリブデンなどの固形物質や塩素やハロゲンなどの人体や環境に有害と言われる物質は一切使用せず、シンプルな設計ながらオイルの種類としては最高となるグループ4とグループ5の化学合成のみをベースとし、その配合割合や粘度調整を行い適正な添加剤や化合物を配合する事であらゆる金属に有効な設計を生み出しています。
別注生産オイルやグリスの中には部分的に鉱物油を使用する事もありますが、これは化学合成と混合しお互いの長所を上手く引き出せたセミシンセティックとしてある程度のコストダウン目的で使用しています。この様な部分使用の場合を除き決して100％鉱物油ベースで生産する事は今後もあり得ません。
長年BOREDが自転車業界で培って来たスキルを更に進化させた現在のBORED METHODラインナップ及び別注生産品はあらゆる金属に対し有効となります。これからの梅雨や真夏などの過酷なシーズンこそ真価を発揮出来るオイルとなりますので是非一度お試しいただければと思います。