不定期に何度もお伝えしていますがBOREDがオイルに求める性能。これはズバリ油膜性と極圧性です。
油膜性とはオイルが金属に付着した際にしっかりと強靭な油膜として化学的に吸着し存在している事。これは主にベースオイルに依存しています。
そして極圧性とはその油膜に一定以上の圧力を負荷した場合においても油切れを起こす事無く油膜として圧力に耐えて存在している事。これは主に添加剤に依存しています。
これら2つが相乗してあらゆる連続する荷重や摩擦に対しても確実に油膜を維持出来る状況となり、油切れを起こさない事により金属同士の直接摩擦である焼き付きを回避出来ます。
そしてこれらが最低条件として存在している前提で初めて潤滑を唄える訳です。あくまでもBOREDオイルの場合ですが。
上記のオイルに加え添加化合物として、更に物理的な吸着弾性効果を狙った添加剤や、摩擦に対して金属表面を改質し力を逃がしてやる添加剤など様々な予備的効果を狙った複数の添加剤が化合物として添加されています。
これらの効果を総じて「潤滑」と呼びます。文字通り潤って滑らせる。
非常に誤解されがちですが、潤滑効果のある添加剤などありません。例えばBOREDが一切使用しない添加剤として固形物質のテフロンなどが一般的ですが、これは固形物質が油膜の中で浮いていたり小さな傷を埋めていたりミクロなベアリングのイメージです。よくオイルの説明書きなどで目にすると思いますが、それは補助的な役割であり直接対象物を潤滑させている訳ではありません。潤滑しているのはあくまでもオイル自体です。
例外としてシリコンなど他種類のオイル?は存在していますが、シリコンはシリコンでありいわゆる一般的なオイルではありません。それに極圧性やはもうお話にならないレベルですので間違ってもベアリングやチェーンに使用しないで下さい。
さて、なので潤滑とは油膜があって初めて成り立つ「状態」の事を示しています。その潤滑の根源である油膜はあらゆる条件下において強い方が良いと言う単純な理由でBOREDオイルは存在しています。
なのでいつまでも油っぽく、頑固でなかなか落ちない油。これを目指している事になります。でも粘度が高くドロドロな訳でもなく水飴の様にベタベタする訳でもない。
食器用洗剤のCMとは真逆ですね。まぁ食器用洗剤にも負けませんが、流石に何度も繰り返されると油膜も取れてしまうでしょう。
ただしBOREDオイルの効果が100%発揮出来ない条件として、対象物が金属以外である事。BOREDオイルは金属にしか効果を発揮しません。なので樹脂、石材、木材などに対しある程度は潤滑させられますが、狙った効果としては完全ではありません。この点だけはご注意下さい。