オイルとグリスの検証用に入手したシマノのカルカッタコンクエストDC201HGですが、実釣を行う新品未使用状態を早速バラシてみました。
世間の評価通り非常にシルキーな巻き心地ではありますが、これはマイクロモジュールの恩恵と言う事もあり、実際にメーカーが新品時に使用しているオイルやグリスの塗布量を見てみたかった事からのバラシ作業です。
で、早速驚いた事にメインギアとピニオンギアには殆どグリスが付着していないに等しい状態で、ボディ側に遠心力で吹き飛んだと思われるグリスが耳かき3杯分ほど付着していました。
これは新品未使用状態としては良いかもしれませんが、実際にキャストを繰り返していると数日中にはギアに違和感を感じ始めるレベルです。
ギアやネジには当然ながら山と谷がありますが、正しいグリスアップとは山と谷の全てにグリスが塗布されている事で、今回の様に目視で塗布されている所とされていない所があると言う事は正常ではありません。
今回は全バラシの後に脱脂洗浄し、グリスの塗布には画像にあるハンディクラウン社の筆を使用しています。
これは先細りの丸筆となり板金塗装でも使用される耐溶剤性の筆として、非常に使い易く自分は各グリス毎に数本を揃えて使用しています。
爪楊枝や綿棒などでの塗布も良いのですが、その場合は極力ギアの山と谷の全てにグリスが付着している事を確認して行ってください。
今回はギアへのグリスとしてDELTAグリスとALPHAグリスの同比率混合カスタムを使用していますが、この筆によりギアの山と谷にキチンとグリスを簡単に塗布する事が出来、また、各所にある摩擦摺動部には綿棒を使用してCHIMERAオイルを薄く塗布する事でアッセンブルオイルとしても使用しています。
CHIMERAオイルはワンウェイベアリングへの使用だけでは無く、ベト付きやヌル付きの少ないサッパリとした粘性と非常に優秀な防錆性と低摩擦係数により、組付時のアッセンブルオイルとしても使い易いオイルとなっています。
また、ウォームベアリングへは新製品のTHETAグリスを使用していますが、これは塗布した直後からオイルに近いフィーリングながらノイズレスなシルキーさを実感して頂けると思います。
その他カスタムパーツとしては自分の他のリールと同一カスタムとなり、SLX XGで使用していたスタジオコンポジットのカーボンハンドル96mmを使い回し、スプールベアリングはHEDGEHOG STUDIOの最高峰AIR HDへ交換し、そしてノブはVITALのPHASEで仕上げます。
このカルカッタコンクエストDC201HGは新たにソルト使用をメインとしてショアシーバスやライトショアジギングなどをメインとする予定ですが、シーズンが始まればバスは勿論ライギョやナマズなどボーダーレスな使い方をしてみる予定です。
以前使用していた13エクスセンスDCの後継として導入したMETHODオイル&グリスの検証用的なDCリールとなりますが、ユーザーも多いカルカッタシリーズとして不具合や変化などが生じた場合はコンスタンスにお伝えしたいと思います。