2020/06/25


オイルやグリスについての良し悪しとして、ユーザーの場合は使用したフィーリングによる物が多いと思うのですが、メーカーの場合はフィーリングだけを唄っていては問題だと考えています。
オイルもグリスも化学製品である以上は数値や材料である程度の性能を示す事が出来、その為に国内外にはキチンとした規格が存在しています。
この数値や規格までを詳細に記載する事も出来るのですが、ホビー用途の場合はそこまで必要とされていない事と、昨今はパクリ防止の意味も含め余り馬鹿正直に全てを記載する必要も無いと思っています。
BOREDの場合はMETHOD製品でもVITAL製品でもBORED STORE上に材料として使用した物を配合量の多い順に記載していますが、もちろん企業秘密も多い為に虚偽では無い物の漠然とした記載の物も存在しています。
但し、記載している以上は当然その材料を使用している点は変わり無く、その点で言えばMETHOD製品のオイルは全て化学合成油または合成油を使用したシンセティックオイルだと言う事はお分かり頂けると思いますし、グリスにおいては部分的に化学合成油または合成油を使用したセミシンセティックグリスとして製品にも記載しています。
以前から何度も記載していますが再度お伝えすると、化学合成油または合成油を使用したシンセティックオイルとは所謂一般的なオイルの代名詞となる鉱物油とは全く異なる物となり、鉱物油は地中から吸い出した石油をベースに精製されたオイルの事となりますが、化学合成油または合成油を使用したシンセティックオイルとは石油をベースとしない為に不純物が一切含まれず、あらゆる性能をコントロール出来る化学製品として鉱物油の弱点を克服する為に作られたオイルとなります。
大きな違いとしては鉱物油より全ての性能を向上させた物が化学合成油または合成油となり、潤滑性、油膜性、極圧性、浸透性、剪断性など多岐に渡る項目において全ての性能や範囲が上回ると言う事です。
特にホビー用途において化学合成油または合成油はオーバースペックとも言われますが、使用する製品の精度や素材が進化する中でオイルやグリスだけが20年も30年も進化しない事の方が不自然であり、上記に準じたジャンルの中で最高のスペックを求める事はBOREDが17年継承して来ている拘りです。
なので他社製品のオイルやグリスと比較して頂く事は問題ありませんが、冒頭の様に化学製品であるオイルやグリスにおいては上記の様に材料の時点で既にある程度の差が生まれていますので、例えば他社製品のパッケージやマニュアルに化学合成油や合成油やシンセティックなどの記載が無く「高度に精製された」などの記載があるとすればそのオイルやグリスは鉱物油をベースオイルとしている事で比較するまでもありません。
もちろん自身にとって何がベストなのか?は別問題ではありますし、メンテナンスやクリーニングを怠ればどんな製品を使用していても支障は出て来ます。
地球上である以上は常に大気が存在しており、湿度や水分と温度変化は必須条件として常に付いて回ります。
例えばこれらの環境変化において対応能力を100点としたのが化学合成油または合成油を使用したシンセティックオイルであるとすれば、1点から99点までの対応能力しか無い物が鉱物油となります。
これがオーバースペックと言われる点でもありますが、99点の鉱物油であれば良いとしても10点の鉱物油であれば使用する意味すらありません。
これらを踏まえて自身の使用するスタメン的なオイルやグリス選びの参考として頂き、併せてこの6月~10月までは湿度、水分、高温など一年で最も過酷なシーズンである点も考慮しなければなりません。
錆びない金属はありません、折れない竿はありません、全てにおいてメンテナンスが絶対条件となりますので、ゼヒBOREDのMETHOD製品をご使用の上で季節の変わり目をメインとしたメンテナンスやクリーニングを心掛けてください。