2015/11/13

全くもって釣りに行けてません。週末になると雨続きだったり愛息の学校行事が重なったりとタイミングが無い。そんな訳でたまに気晴らしとして電車で30分ほどの多摩川までパックロッドを持ってナマズ釣りに行ったりしてみますが数時間しか保たない。ついでに現在は首と腰を痛めてしまっていますし。
そんなストレスを溜めながらもBORED METHODオイルの配合カスタムを検証しリールをメンテナンスしてみました。
BOREDのMETHOD及びVITALお取り扱いDEALERのDECADEWORKSでカスタムペイントとオーバーホールを施してから以後一度もオイルアップすらしていなかった自分の初代アルデバランmg7ですが、今回LIGHT DUTYをマイナーチェンジした事によりやってみたかったオイルアップを実践してみました。
自分の場合は極端な釣り方しかしません。ヘビーカバーオンリーな上に天邪鬼な中年なので妙なコダワリから使うルアーも限られています。なので、当然フィネスやワームには興味が無く、市販の最新ルアーやリグにも全く興味がありません。
そんな事から軽いルアーを飛ばす必要が無いと言う事になり、それよりも各パーツの耐久性を重視したり巻心地を重視しています。
さて、KRAKENはBORED METHODラインナップ中で最低粘度のオイルとなり、恐らく市販のあらゆるオイル中でも最低粘度だと思います。もちろん溶剤で希釈されたインチキオイルや耐久性のないシリコンオイル、また成分的に不安定な鉱物油などは論外ですが、100%化学合成オイルとしては最低粘度となるでしょう。
このKRAKENはその粘度特性からチューニングオイルとしての用途向けに極限まで粘度抵抗を減らす事を目的に開発し、更には化学的にも物理的にも油膜の吸着率を他社よりも長寿命化させたオイルです。
つまり、何か別のBORED METHODオイルを基準として更に粘度を低くしたい場合にはこのKRAKENを混合して行く事で理想的な粘度を得る事が出来ます。
先日マイナーチェンジしましたLIGHT DUTYは以前の物と比較して粘度が高めになっています。ミニチュアベアリングの様に高回転で低荷重な場合はそのまま原液で使用すると粘度抵抗が大きくなってしまい滑らかさは出せても特に初速の回転は確実に落ちてしまいます。そこでLIGHT DUTYを1とした場合、KRAKENを3とした目安の比率で混合して注油したところ、スプールの回転自体はいわゆる高回転なフィーリングながらも滑らかさを感じる仕上がりとなりました。つまりGOLYATに近いフィーリングになります。
逆にハンドルノブなどの高回転化には興味の無い自分はLIGHT DUTYをそのまま原液でノブベアリングへオイルアップしています。回転性能は著しく落ちますがリーリング時の摩擦音や振動などは皆無となりスムーズな巻心地となります。
では、GOLYATとは何が違うのかと言う事になりますが、ベースとしている化学合成オイルの種類ではなく、配合している各種添加剤の配合比や種類が異なります。
荷重や摩擦に耐える目的の極圧添加剤や減摩調整剤の配合比が大きく異なるので、ミニチュアベアリングの通常対象荷重においてはGOLYATが適していると言う事です。それでも十分オーバースペックな設計ではありますが。
冒頭の様に自分の場合はヘビーカバーな釣りしかしないと言う意味では、GOLYAT単体で済ませるよりも更に対象荷重を広い範囲としたかった事もあり、今回はこの様な混合カスタムを行ってみました。
ちなみに内部のギア関係はTHICK HEAVYを単体使用する事で全く問題なく継続使用出来ています。
競技用自転車オイルとして生まれたBORED METHODオイル全ては、この様にユーザー自身が混合して粘度や特性をカスタム出来るスタイルを都度マイナーチェンジやアップグレードを繰り返しながら12年継続し、新たにKRAKENとGOLYATをラインナップする事で理想としたラインナップが完成しました。オイル業界中で最低粘度な部類となるKRAKENから、逆に最高粘度な部類となるTHICK HEAVYまでをラインナップしていますので、市販のメーカーが設定した粘度や特性では不満を感じるユーザーでもこれなら100%対応出来るはずです。
完全なるオーバースペックで生産されたBORED METHODオイルを是非様々なジャンルやシーンでお試しいただければと思います。