2015/08/24

連日のお知らせとなります。昨日の23日より受注を開始しましたBORED VITALのヘビーカバー専用ルアーロッドですが、有り難い事に早速ご注文をいただいています。一番人気はJULESとなりますが、どのモデルか迷われている方にはBUTCHをお勧めしています。ヘビーバーサタイルとして理想的なテーパーやアクションとなり、パワー的にはJULES寄りとなりVINCENTとはかなりのパワー差がありますので、中間的なポジションと言う意味でもBUTCHはお勧め出来ると言えるでしょう。
毎月の生産限界数もありますのでなるべくお早目にご注文下さい。
さて、完全受注生産につき実物を直接手に取ってお見せ出来る機会が少ない為、なるべくこのBLOGで画像やテキストにて詳細をお伝えしたいと思います。併せてハンドメイド生産の証として、使用している接着剤や塗料に至るまでご説明致します。
早速ですが、メインブランクとグリップパイプをジョイントする際に使用している3Kカーボンチューブはまず一旦サンディング処理を施したメインブランクへ被されエポキシ樹脂にてハンドレイアップされます。
そのエポキシ樹脂が乾燥後に隙間公差をサンディングで調整し、デブコン社の2液エポキシ接着剤にてジョイントされます。このデブコン社の2液エポキシ接着剤は抜群の硬度があり、恐らく市販業務用を問わず最高の硬度になるでしょう。
ジョイント部に使用している3Kカーボンチューブの存在意味から言って、メインブランクの感度をなるべく殺さずにグリップパイプまで伝導させてやる必要があります。そうなると使用する接着剤の硬度も高い方が感度を伝導し易くなります。
逆にセパレートハンドルに使用しているEVAグリップには柔軟性に優れながらも接着力に優れたアラルダイト社の2液エポキシ接着剤を使用しています。もちろんグリップと接触しているアルミパーツも同様です。
上記デブコン社及びアラルダイト社のエポキシ接着剤はもうどのジャンルにおいても十分な強度と接着力で世界的に有名な2社となりますので、ご存知の方は納得していただけるでしょう。
そしてリールシートに関しましては、一旦全てをサンディング処理し生産時のバリなどを取り除いた後で某アメリカ製の特殊な滑り止め塗装を行います。この塗装は非常に粘着性の高い特殊塗料となり独特のデコボコとした肌で粗い紙ヤスリの様な仕上げとなっています。塗装から丸三日の常温効果乾燥を経てから仕上げにロックペイント社の3対1高級2液ウレタン塗料でマットブラック塗装を施し、60度で焼き付け強制乾燥させる事で表面硬度を上げ紫外線にも強いリールシートが完成します。
これら接着剤や塗料の使い分けや見えない部分のカーボンチューブなど、市販ロッドを散々バラしカスタムして来たからこその拘りです。
市販全てのメーカーがそうとは言いませんが、やはり大半は「化粧」としての外見装飾に力を入れている部分が多く、例えばグリップを貫通していないカーボンパイプや材料不明なアーバーを使用し径を合わせている物などは相当多く見られます。
酷い物になるとケブラー繊維や多軸カーボンなども見えている部分の表面だけに使用され、例えばグリップを剥がしてみるとそこはケブラー繊維でも多軸カーボンでもなく単なるカーボンパイプであったりなど、それでいて定価6万~7万なんて物はザラに存在しています。
あとは接着剤の付け方としても点で接着されている物を多く見かけますが、面で接着しなければ意味はありません。この様な些細な事でも感度や強度に影響すると考えますので、ハンドメイドだからこその拘りと言えるでしょう。
その様な「化粧」を一切行わずに、その分見えない部分にこそ丁寧かつ頑強な作業を施しているのがBORED VITALの3ロッドになります。
外見上はそれこそ究極にシンプルを狙ったBORED VITALの3ロッドですが、中身は上記の様に製作されており製品に使用されている各パーツ代金以外の作業工賃としてはその様な部分へ消費されていると言う事になります。
使用されている各パーツの合計金額だけでもざっと3万円以上している事は計算してもらえれば誰でも分かると思いますが、それら以外の部分はこの様な手間や処理に使用されています。
現在、初回生産分の残り受注枠がかなり少なくなりました。地域差はありますが10月や11月の荒食い?シーズンに間に合わせる為にも出来るだけお早目のご注文をお待ちしています。引き続きご注文はBORED STOREよりお待ちしています。