BOREDを立ち上げた11年前はメーカーとしてスタートしました。現在も継続しているオリジナルオイルやチューンドベアリングなどの製品をラインナップし初めた事をきっかけに、それから数年してボルト、シャフト、ペグなどを64チタンや7075ジュラルミンなどの軽量高剛性素材を使用して製造していました。
いわゆる軽量化ブームの走りと言うか、軽くて強いを単純に目指していました。
もちろん当時から日本国内製にこだわり、各地の工場や業者へ頭を下げて回り製造を依頼し、時にはボルト1本7万円なんてサンプルを騙されて?依頼したり、朝一から夕方まで工場の前で待たされた挙げ句断られたりなんて苦い経験もして来ました。
当時のBMXシーンでは規格が大きく2種類存在していた為にインチとミリでそれぞれボルトを製作したり、当時定番メーカーであったSUZUE、PROFILE、PRIMOなどの専用アップグレードパーツなんかも製造していました。
画像は7075ジュラルミン製のインチステムボルトです。非常に軽量でネジ山は転造を用いて製作し一般的な切削と比較しても明らかに強靭なネジ山でした。そして驚くほど軽い。この64チタンバージョンもあり、更にはブレーキボルトやクランクボルトをはじめ4140クロモリ製のバテッドペグなども製造していました。
2005〜6年頃には今では大メジャーメーカーとなったANIMALのEDWIN、BOB、TYRONEの3人をサポートし、彼等もBOREDのチタンボルト、チューンドベアリング、オイルを使用してメディアなどにも露出してくれていました。
なんだかこの画像を見ていると、パッケージのデザインであったり、初期のBOREDロゴや相変わらずフォントはOSAKA、IMPACT、ARIALしか使っていなかったりと基本的に何も変わっていないんだと実感します。
そして今の店舗へ移転してから本格的に工作機械を揃え、自らサンプルを製作出来る様になったり一点物の製作なども行う様になりましたが、同時に金属の価格が急激に高騰しはじめオリジナル製品も自然と減少し、やがては作業系業務が主体となりはじめました。
初心と言う意味ではやはりBOREDはメーカーに戻るべきと考え、存在理由はそこにあると確信しています。皮肉にも世間で多少存在を知っていただける様になったのはチューニングやカスタムなどの作業系をメインとするワークショップとしてのBOREDでしたが、本来は上記の様にメーカーとしてスタートしたBOREDであるべきだと再確認し、今年4月からの業務内容を一部変更した事と更には来年4月からは業務を完全移行してメーカー業務を主体とする事を決意した訳です。
もちろんBOREDの看板製品は今後も継続しますオリジナルオイルやチューンドベアリングとなりますが、新たな部門として立ち上げたVITALでも基本的には自分のライフスタイルに関連した製品をリリースし続けていけたらと思っています。
要するに自分が興味あるマニアックな物だけを作り続け、それら製品に共感してくれるお客様や取扱店舗を広げ、更に存在を知って使っていただける様になる事が最終的な目標です。
不細工なので昔からメディアへの露出には余り興味がありませんでしたが、一時期は自転車雑誌で特集されたりサポートライダーが表紙を飾ったりと毎月何かしらの雑誌には掲載されていました。これもある時から全て断りメディアへの露出も行わない様にしてきました。それも本来のBOREDではない事を意識し業務内容変更への意思が強まって来たからです。ワークショップとしての宣伝や告知を抑える意向でした。
もちろん現在はその考えもまとまり上記の様に決意した為、メディア等への露出も大歓迎で何なら毎月連載したい位なのですが、製品?存在?がマニアック過ぎて中々おオファーを貰えませんw
さて、そんな訳で突然現れたこの画像に感謝しながらも、今後更に新たな動きを開始するBOREDを今後とも宜しくお願い致します。